飯村隆彦のNewsletter No.7
■meta media開催
■ ニューヨークで60年代の映画上映
■「Found Footage」
■名古屋の実験工房でレクチャー
■バンフ・アート・センターで制作
■カーネギー・メロン大学などでのレクチャー/上映
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あけましておめでとうございます。
昨年中は、大変お世話になりました。
1997年は、1月の横浜ランドマーク・ホールの「meta media」展にはじまり、3月から4月にかけて、ローマの日本文化会館での個展「From < Time> to < See you>」、ニューヨーク、ミレニアムでの70年代の代表的なビデオ作品の上映、ロックフェラー・センターにおけるビデオ・ウォールに「あいうえおん六面相」が選ばれ、7月の新宿Mole画廊でのCD-ROM「映像実験のために」による個展、バンクーバーのラフ・アンド・ルインド・フェスティバルで「あいうえおん六面相」がグランプリを受賞、 シアトルでのジョン・ケージに捧げた映画によるミニ・レトロ、9月のリスボン国際映画祭でビデオ「私があなたを見るようにあなたは私を見る」を上映、そして、12月27日のニューヨークのライブハウス、ニッティング・ファクトリーで「東京とニューヨークのアンダーグラウンド-飯村隆彦の1960年代の映画」を特集上映し、1997年を締めくくりました。
1998年も「meta media」展で始まり、新作のCD-ROM「インタラクティブ:あいうえおん六面相」のデモンストレーションも行います。マルチメディアであると同時にメディアを超えたメタメディアをめざしています。
今年もよろしくお願いします。
"meta media" - 飯村隆彦・フィルム、ビデオ、CD-ROMインスタレーション
- を1998年2月4日(水) -15 日(日)、ヒルサイドテラスのヒルサイド・フォーラムで開催する。これは、1995年、東京都写真美術館、1997年、横浜ランドマークホールで開催してきた飯村隆彦の"meta
media"展、第3回目で、今回は、飯村隆彦が1960年以来、フィルム・ビデオ・コンピュータとかかわってきたメディアによるインスタレーションを通して、アートにおけるメディアの可能性を問い続けた実験の軌跡を代表作を選んで展示する.。
歴史的再演となるフィルムインスタレーション「1 SEC AND ∞」 をはじめ、ビデオインスタレーション「私があなたを見るようにあなたは私を見る」、
CD-ROM「映像実験のために」、新作「インタラクティブ:あいうえおん六面相」が展示され、会期中、2月7日、15日には、フィルム上映と作家トーク(7日:「60年代の作品
- ネオ・ダダと映像詩」、8日:「70、80年代の作品 - 構造映画と時間」)、11日は、ゲストにマリーナ・グルジニッチ氏(ICCビエンナーレ参加アーティスト、メディア評論家、美術評論家)を迎え、ゲスト・トーク「メディア・アートにおけるコンセプト」
を行なう。
暮れもおしせまったニューヨークで、12月27日(土)、ライブ・ミュージックのメッカ、ニッティング・ファクトリーで、60年代の映画を特集上映した。みぞれの降る悪天候にもかかわらず、会場には音楽ファンから、フィルムメーカー、日本から来た観光客まで含め、大勢の観客が詰めかけた。飯村にとって、ニューヨークは、60年代に初めて来て、イーストビレッジで制作し、上映して以来、深い縁がある。今度のプログラムも、東京で制作した「LOVE」(1964年)、「リリパット王国舞踏会」(1964年)などと、「カメラ・マッサージ」(1968年)、「フェス」(1968-69年)などニューヨークで制作した作品が上映され、60年代の東西のアンダーグラウンドを対比するものとなった。中でもウォーホール映画のスーパースター、マリオ・モンテが主演する「フェース」は女装のエロスを発揮して、時代を越えた反応があった。60年代映画を再評価する気運があった。
アイ・シネマテークの第5回目は、ゲストに写真家・批評家、港千尋氏を迎え、
「Found Footage - その今日的意味を探る」をテーマに、1月16日(金)18時30分から神田駿河台のアテネ・フランセ文化センターで開催する。
ここ数年、欧米の映画祭、美術館でも"Found Footage"の特集が組まれて, 新に注目されている。今回は、飯村の「視姦について」(1962年)をはじめ、"Found
Footage"の代表的な作家といわれているブルース・コナーの作品等を見ながら、今日的意味を探る。
2月19日(木)18時30分より、名古屋のナディアパーク内にある名古屋市青少年文化センターの実験工房で、CD-ROM「映像実験のために」を上映しながら、レクチャー「CD-ROMの可能性」を行う。この実験工房は名古屋市がバック・アップする若い人のためのメディ・センターでビデオ、パソコン、CD-ROMレコーダなど有数の機材をそろえたワークショップ、小劇場も備えた施設で、若い人たちのCD-ROMによる作品集も発刊する。今回のレクチャーはでは、自作の他に、ヨーロッパやアメリカのメディア・フェスティバルで収集した実験的なCD-ROM作品も上映して、始まったばかりのCD-ROMアートの可能性を追究する。また、レクチャーに先だって、2月7日から19日まで、CD-ROM「映像実験のために」を来場者に随時上映して鑑賞できることになっている。(名古屋市青少年文化センター、体験・交流の場 Tel.052-265 -2088 )
カナダのアルバータ州にあるバンフのメディア・センター、バンフ・アート・センターで、3月初旬の2週間、アーティスト・レジデンシー(滞在芸術家)として、ビデオ/CD-ROM制作にとりかかる。アーティスト・レジデンシーは、最近日本でも注目されているアーティストを招待して、良い環境で制作を援助する制度。作品本位の考えから、制作に重点を移して、アーティストを援助するもの。制作されるのは、70年代中期にアメリカのミネソタ大学での客員アーティスト時代に制作され、「映像の記号学」の実証作品となった「Camera, Monitor, Frame」(1976)、 「Observe/ Observed」(1975)、「Observer/Observed/ Observer」(1976)の3部作で、これらの作品をCD-ROMとして再制作する。新しいバージョンは前作とは異なって、インターラクティブの特性を発揮するものとなる。
名古屋造形芸術大学(NZ)と協力関係にあるアメリカのピッバーグにあるカーネギー・メロン大学(CMU)で4月9日にレクチャーと上映を行う。去年秋にCMUから10人のアーティストがNZを訪れ、合同で愛知県美術館で、<蓮如記念展>を行って、大変注目された。今年も、学生の短期留学をはじめ、一層の交流が期待され、そのひとつとして、今度はNZから、春には飯村がレクチャーに、秋には沖啓介氏(美術学科II類講師)が研究員として長期の滞在が予定されている。沖氏はコンピュータを使用した脳波の映像パフォーマンスで有名で、CMUでも今年はブレイン研究がテーマになっているという。飯村は新作のCD-ROM「インタラクティブ:あいうえおん六面相」などによるマルチメディア・アートがそのテーマとなる。また、CMUに先だって、同じピッツバーグにあるピッツバーグ・フィルムメーカーズ(4月8日)、ペンシルバニア州のレディングにあるオルブライト大学(4月7日)とテンプル大学(4月6日)やオハイオ州のシンシナティ大学でも、レクチャー/上映を予定している。