No.5 2003/10

I's Media Art News、第5号をお届けします。
6月のギャラリーサージ(東京)の個展以来、今年は多くの個展、フェスティ バル、レクチャーなどが目白押しで、特にヨーロッパでの活動が多くなってい ますが、10月の東京工芸大でのDVD展と12月には神戸でも個展を開きますの で、お近くの方のご来訪をお待ちします。

飯村隆彦



■新作アニメ "The Stones Have Moved"

「コンピュータを使ったアニメ」と言っても、今流行のCGアニメではなく、コ ンピュ−タ上で、プレミアを使ってシーン分解を行なって、コマ毎のアウトラ インを手書きでトレースする飯村にとって初めての「コンピュータ・アニメ」 を、代表作のひとつ「間:竜安寺石庭の時/空間」(1989)を基に制作しまし た。制作したのはカリフォルニアのバークレイにあるKala Art Instituteのア ーティスト・レジデンシーで、現地のスタッフと協力して完成。すでに制作さ れた最初のオリジナル作品のメ−キング編「The Making of "Ma"」との3本と テキストの3本(ダニエル・シャルル、磯崎新、飯村隆彦)を加えて、来年に はDVDとして完成の予定です。東京工芸大学旅費助成。
http://www.kala.org/2003.html

■新作ビデオ「I am (Not) Seen」受賞

DVD「見ること/聞くこと/話すこと」のオープニングとして作られた「I am (Not) Seen」(2002、5分)がスイス・バーゼルのニュー・メディア・フェステ ィバル、ビイパ−国際ニューメディア祭で受賞。他にニューヨークのExpo短編 映画祭、アジア・アメリカ国際映画祭、ハリスバーグ(アメリカ)のアート・ フィルム・フェスティバル、ハンブルグ短編映画映画祭、映像対自然映画祭 (マルセーユ)、香港ビデオタージュ・フェスティバルなどでも上映されまし た。

■「見ること/聞くこと/話すこと」DVD展示/上映

東京中野にある東京工芸大の芸術情報館(地下鉄中野坂上下車、 tel.03-3372-1321)で、同大学80周年を記念して行なわれる催しに飯村の新 作DVD「見ること/聞くこと/話すこと」(2002)の展示/上映が同館AVセミナ ー室で開かれます。10月12日(日)、13(月)、19(日)、25(土)、26(日)の 1-4pmで、その間いつでも入場できます。
フランスの哲学者、ジャック・デリダの言葉を引用して、三つの知覚の融合を 試みるもので、アメリカとスイスのビデオとニューメディアのフェスティバル での受賞作品。
http://www.t-kougei.ac.jp/event/#06

■ドイツのメディア展でパフォーマンス/レクチャー

北ドイツのオルデンバーグにあるメディアアート専門のエディス・ルス・フュ ア・メディア・クンストで、メディアア−ト展「Turbalent Screen」が8月末 から11月9日まで開かれています。初日の8月29日に招かれて、「Register Yourself」(1972)というビデオ・インスタレーションとしては古典となる作品 を使ってパフォーマンス/レクチャーを行ないました。このような古典まで再 演するのはメディアアート専門美術館ならではの試み。展覧会も歴史的に目の 届いた展示と上映。飯村作品では、他にフィルム作品の「Ai (Love)」 (1962)と「White Calligraphy」(1967)も上映します。国際交流基金の派遣助成。
http://www.oldenburg.de/edith-russ-haus/index-english.html

■イギリス・リ−ズ市映画祭で飯村特集

北イギリスのリーズ市国際映画祭で飯村特集が組まれ、フィルム、ビデオ、 CD-ROM/DVD、パフォ−マンス、レクチャーと多様な催しが10月8―10日の3間 組まれ、飯村アートの全貌を解明する試みです。1962年の「Ai (Love)」から 最近作のDVD「Seeing/Hearing/Speaking」(2002)まで40年間の軌跡を追いま す。さらにロンドンでも10月13日に、かつてのロンドン映像作家協会が改組さ れたLux Cinemaで「Circle & Square」(1982)と「White Calligraphy」 (1967)のパフォーマンスを行ないます。
http://www.lumen.net/evolution2003
http://www.lux.org.uk/

■パリ・ラ・クレフでフィルム・パフォーマンス

パリの18区にあるCJC (Collectif Jeune Cinema) が主催する実験映画専門の 映画館ラ・クレフで10月16日、パリではプレミアとなるフィルム・パフォーマ ンスをロンドンのLuxにつづいて上演します。演目は同じ「Circle & Square」 (1982)と「White Calligraphy」(1967)で、前者は会場いっぱいにループ・フ ィルムを廻転させ、パンチャーで穴をあけ、それが投映され、次第に数を増し て、最後はフィルムが破れるまで行ないます。後者は古事記をフィルムの1コ マ毎に書き写した8ミリ映画を上映しながら会場内を持ち歩いて、壁、天井、 床、人になど投映します。それぞれ、通常の上映形式を大きく破壊して、ライ ブ映画(フィルム・ビバン)の試みです。
http://www.cjcinema.org/fagenda.htm

■スウェーデンでCD-ROM/レクチャー

スウェーデン南部の伝統あるルント大学と芸術アカデミーで「ビデオの記号 学」をテーマに、CD-ROM「オブザーバー/オブザーブド」を上映するレクチャ ー/シンポジュウムが12月1―4日の間、開催されます。アメリカのMITから出 版されている芸術と科学の学術雑誌「レオナルド」のレビューにこのCD-ROMを 取り上げたのがルント大学のフレッド・アンダ−ソン教授。「飯村のビデオの 記号学は、現代世界における<セルフ・アイデンティティ>と<視覚的テクノ ロジー>の間の関係の問題を提起する」と評しました。スウェーデンにおける メディア記号学への関心の高さを示して、シンポジュウムにおける飯村を交え ての議論が期待できます。
スカンジナビア-日本・笹川財団助成。
http://www.lu.se/lu/engindex.html

■神戸アートビレッジで個展

神戸の新開地にある神戸アートビレッジセンター(tel.078-512-5500)で、関西 では久しぶりの個展「見ること/聞くこと/話すこと」が12月10日―18日の 間、開催されます。同タイトルのDVDを中心にCD-ROM、ビデオ作品、パフォー マンス、シンポジュウムと多彩な内容で飯村アートを展開します。12月13日 (土)にはパフォーマンス「あいうえおん六面相」(1993)とゲストに森下明彦 氏(神戸芸術工科大学)と伊奈新祐氏(京都精華大学)を迎えてシンポジュウ ム「見ること/聞くこと/話すこと」を行ないます。日本芸術文化振興基金助 成。
http://www.kavc.or.jp

■土方舞踏/シネ・ダンス再映

川崎にある岡本太郎美術館(Tel.044-900-9898)で開かれる「肉体のシュルレ アリスム・土方巽」展で飯村が60年代の前半に制作したシネダンス「あんま」 と「バラ色ダンス」が上映され、講演も行ないます。10月19日(日)、12月 21日(日、作家トークも)、各3:30pmよりで、作品は土方舞踏にカメラをもっ て参加、舞台上で単なる記録以上に映画のコレオグラフィーとして制作されま した。フィルムはオリジナル・バージョン(1963)に新たに未使用のフィルムを 加えた完成版(2001)で、そのプレミア上映です。
http://www.taromuseum.jp/


□ 飯村の最近の活動
□ 最近書かれた飯村作品へのレビュー
□ 飯村隆彦のビデオ、CD-ROM、DVD、カタログは、東京都写真美術館、東京都現代美術館、東京オペラシティーアートギャラリー、原美術館のミュージアムショップ、 NADiff(原宿)、Phaidros CAFE(渋谷)、Media Shop(京都)などで購入できます。
販売リストをご希望の方は、iimura@gol.com宛にご連絡下さい。
また、こちらでもご覧いただけます。

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