「初期映画詩集」


飯村隆彦「初期映画詩集」(1962-1971)
これらの最初は8ミリで撮影されたフィルムは、1962年から1971年の私の映画制作の初期の10年間に作られ、 そのいくつかは、再編集と音楽を加えて、初めてDVDに収録された。作品の記述は日本の実験映画の研究者であるジュリアン・ロスによって書かれた。(T.I)




太平洋(The Pacific Ocean)(1971) 7分、音楽:寒川晶子

12日間の横浜からサンフランシスコへの船旅で、8ミリで撮影された。 飯村の太平洋は期待と不確かさが,波頭への強い執着となって現れている。 寒川晶子のあとで加えられた音楽(2012)はその不安が沈むように深まって、見る人は一体どこに向かっているのさえ、分からない。


霧(The Fog)(1970), 3分、サイレント

日本の山で8ミリで撮影され、飯村のKiriにおける激しい霧は風を押し流し、 フィルム面を食い荒らしたと信じられる程に凄まじい。 (アメリカの)ラリー・ゴットハイムのFog Line(1970)に比較されるものであり、KIriはそのような状況での、希有な忍耐を示している。


ハニー・ムーン(Honey Moon)(1966) 7分、寒川晶子(2012)

彼のパートナー、昭子との感動的なポートレートであり、結婚後の日々を追って、 飯村のコンセプチャルな厳しさは、ハニームーンの親密さを好んで緩んでいる。


私は影を見た(I Saw The Shadow)(1966) 7分、サイレント 絵画:高松次郎

自分がその主題となる飯村のヴィデオ作品の先例であり、 「私は影を見た」で、飯村は視界の内と外で自身の影を見ながら、道や階段や野原を歩き回る。 映画が進む程に、それが自身の影か、あるいは、自分の歩行を導くカメラなのか、一段と分からなくなってくる。


いろ(Colors)(1962) 10分、音楽:刀根康尚(1962)

[この映画は]まず、伝説的な草月アートセンターにおける高松次郎の裸の背中に投影されたパフォーマンス、 「スクリーン・プレイ」のフィルムとして、混合(Mixed Media)における実験であった。 飯村はペイントを油や水に落とし、ろうが撮影する程に溶け出して、色は形を作りながら、同時にお互いに溶けながら消える。 グループ音楽とフルクサスの刀根康尚による不気味なサウンドトラックは、音楽で魔法にかけるような印象がある。


ダダ62(DADA62)(1962) 10分、音楽:鈴木治之(2012)

読売アンデパンダンは提出された作品はすべて展示して、1949-1963の間,毎年開かれた。 1962年の同展を記録した「DADA62」の中のオブジェ作品やパフォーマンスには、赤瀬川原平、高松次郎、小島信明らの作品の断片が見られる。 (飯村が1963年の内科画廊で行ったパフォーマンスでは、この映画を使い、刀根康尚のグラフィック・スコアによって、 映写機を楽器として用いて、パフォーマンスした。飯村にとってその映画は単なる記録ではなく、撮影したアートとの相互作用である。)


1968-1971年, 6 films, 44min, color+b/w, NTSC/Region ALL
ISBN 97849011181451
個人価格 ¥8,000 (ライブラリー価格 ¥30,000)